頭皮や毛穴の内部に炎症が続くことで育毛環境は悪くなり、抜け毛が多い、毛根が細くなる、生えてくる毛が細く寿命が短い、などの薄毛・細毛状態になっていきます。
髪に隠れているため、炎症は見えにくい上、かゆみもそれほどないため放置している人がたくさんいらっしゃいますが、これがコワイのです。
このような頭皮は防御力が低下しており、シャンプーなどヘアケア剤のダメージを受けやすい。カラーやパーマの薬液によるダメージも大きく受けやすい。
いちど髪を分けて頭皮に炎症がないか、赤くなっている部位がないかを調べてみよう。
あるなら早めに手当をしましょう。
左の写真のように毛穴の周囲に炎症があり、その炎症が毛穴の中にまでおよんでいるケースも増えてきています。
この状態は内根鞘皮が剥離して抜けやすくなるため広汎性の抜け毛が多くなります。
頭皮の表面の炎症は比較的治りやすいのですが、毛穴の中の炎症は長い時間の手当が必要です。また、いったんよくなっても再び炎症がおこることが多い。なので、よくなってもしばらくは手当を続ける必要があります。
頭皮や毛穴の炎症がよくなっても、抜け毛はしばらく続くことがありますが、根気よく手当を続けるようにアドバイスしています。
症状がひどくなると早く治そうとあれこれ手当をする人が多いのですが、これで悪化させる人も多い。
皮膚疾患を治癒させる基本は「症状が強いほど弱い手当をする」ことで、弱い手当をしてすこしよくしたら、もう少し強い手当にする、段階的な手当を必要とします。
もっとも炎症が強く激しく、いろいろな症状が混在している場合は「水だけで鎮める」ことから始め、すこし鎮まってから、徐々に強いものを使って手当をオススメします。
決してあせらないこと、急がないこと。症状が急変することも多いので、その場合は、最初の水だけで鎮める手当に戻るようにする。
細胞は次に生まれる細胞に記憶を伝達しています。
そのためおなじような刺激がなされたとき、すばやく反応して炎症が再発します。
だから慢性的に炎症があるように見えます。
この炎症準備肌と細胞が記憶を伝達することから、炎症が治ってもしばらくは手当を続けて沈静化させる必要があります。
いちど反応した商品や成分はもう使えないこともあります。
構造式が似た成分でも悪化することもあります。