お客様のほとんどは、理・美容室を「カット、カラー、パーマ」などの技術を提供している技術者として認識し、髪に関する専門的なことを相談したりしません。
髪や頭皮は個々のお客様で違うはずだから、施術方法も違ってくるはずなのに、理・美容室は「どんな髪や頭皮でも いっしょの施術をおこなっている」のが現状です。
したがってお客様も「ただ技術を提供する」だけなら、価格の安い店に行くようになるのです。
つまり「どこの理・美容室も同じことをしている」なら、価格競争が起こるのは当たり前のこと。
髪のことで悩んでいる人たちは理・美容室で相談できるとは思っていません。
そしてどこで相談していいのかわからないのです。
結果、テレビでひんぱんに宣伝している育毛サロンなどにいくことになるのです。
薄毛・細毛の相談で来店した人から「どこも相談するところがない」とか「どこで相談したらいいのかわからない」という言葉をよく聞きます。
そして「もうかるから」と大々的に宣伝して集客したり、ローンを組んでまで何十万、何百万円のお金を支払わせる育毛サロンなどにたくさんの人が通っています。
また、もうかるところに医者も乗り出し、ネットでもたくさんのサイトが発信して呼びかけています。
そうした所は「治す方法を提供している」のではなく「もうかるシステムをやっている」と体験者の多くは話してくれます。
カラーやパーマで頭皮が赤くなり、抜け毛も増えて薄毛・細毛になったと、相談に来られる人が多くなりました。
なぜ、多くなったのでしょうか。
カラーやパーマの薬剤のせい?
それとも施術をする理・美容師の技術のせい?
もちろん原因は複雑で上記の原因も考えられますが、いちばんは「現代人の頭皮の防御力が低下してきたのが原因」と思われるケースが多い。
つまりわれわれの生活環境や頭皮の育毛環境が変わってきたのが原因ともいえます。
だから「いままでの毛髪理論や育毛理論」では治せないことが多くなり、新しい毛髪理論の元に手当を組み立てる必要があるのです。
シャンプーが進化し、毎日髪を洗う習慣が定着しました。しかしシャンプーするたびに
保護膜である皮脂が取り除かれ、それだけでなくセラミドなどの成分も除去されます。
そうなると角質も剥がれやすく薄くなり防御力が低下しますので、シャンプーなどの界面活性剤の浸透作用が強く影響することになります。
こうした環境から「アトピー的な頭皮(肌)を持つ」人たちが増えています。体質的にアレルギーのある人たちは、とくに環境の影響を受けやすい。そのため、普通の人が使っている商品でも過激に反応して薄毛・細毛になることが多いのです。
こうした「アトピー的な頭皮(肌)を持つ」人のカラーやパーマを、いままでどおりのやり方でおこなうと、薄毛・細毛につながったり、髪の傷みが激しくなったりします。
新しい毛髪理論や薄毛・細毛の理論を勉強してからは、わたしの店にはこうした人たち、髪やお肌を大切にする人たちが相談に来られたり、施術に来られる人が多くなりました。